これからの農業
前記事で 、
というJAの買取価格にチラッと言及した記事を書きました。
「JA出荷じゃやっていけません」という心情を農家さんからお伝えいただいたのがきっかけでそれを言われるとJAの存在意義が揺らぐよねって話でした。
じゃあ農協に頼りっきりにはなれない状況になった今、
『この先農家として食って行きたい人はどうやっていくのか』
みたいなことを推察して書いてみようと思い立ったのでかけるとこまで書いてみます。
どうなるかなー。
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【売り先】
JA以外の売り先は大きく分けて、
・JAや農家団体等が運営している直売所
・有機農産物等を主に扱うJA以外の流通機構
・消費者との直接取引
の3つがあります。
JAへの出荷を合わすと合計4種類の出荷先があり、
各農家とも栽培している
・面積
・作物
・量
・方法
から各売り先の単価や利便性、市場規模等を考慮し、経営戦略を立て、選択肢の中から複数(もしくは1つのみ)選び適宜出荷していきます。
きっと。
【農家の分類】
『「農業で食っていきたい」と言う人は専業農家である』
という雑多な定義のもと、
栽培方法(=有機農業か慣行農法か)と面積(=大きいか小さいか)で農家を分類してみようと思います。
栽培方法:有機 or 慣行
面積:大きい(1.5ha*以上)or 小きい(1.5ha未満)
なので、
1.有機・大
2.有機・小
3.慣行・大
4.慣行・小
の4つに分類することができます。
《注》
・慣行農法とは従来通り農薬も肥料も使用して作物を生産する栽培方法を指します。対して有機農法は、有機JAS認定農家だけではなく無農薬や無化学肥料などいわゆる有機的なことを志向する農家も有機に含むこととします。
ややこしいので以下『有機』と表します。
・便宜的に1.5haという数字を使っていますが、学会等で決まっている正式な数値ではありません。穀物やるか畑作やるか果樹やるかで規模感は全然変わってきます。すっごく単純化するために「なんとなくこれくらいやろ」程度の軽い気持ちで決めております。悪しからず。
【分類別農家の傾向】
上記4つの農家の特徴と傾向を考察(というより妄想に近い)していこうと思います。
①大規模有機農法
大規模で有機を行おうと思えばとっても人手がかかります。
なんで?って?
かかるんです。
なので、農家さんはボランティアだったり期間雇用だったり通年雇用だったりで労働力を補います。
そこまでやってJA出荷(他の生産者さんの農作物と交じる)は割にあわないので「JA以外や個人消費者」がメインの卸先となります。
大規模でやってるということはそこで生産された作物を売れる見込みがあるからやってるわけであって(たぶん)、そこそこに売り先も確保してるのではないかと予想。
②小規模有機農法
これは2パターンにわかれると思います。
1.既に販路・固定客を獲得している安定した農家
2.安定した生産に資する技術・販路の両方もしくは片方が欠けている農家
[1]の農家さんはそれなりにやっていけるやろうと思います。お客さんついてるし。
[2]は今増えてきてるやろうと思いますし、だからこそ困ってるとこやろうと思います。
独自性は出したいけれど、販路がないからJAや直売所に卸さざるを得ない→結果安く買われる。のジレンマ。
③大規模慣行農法
指定産地(戦略的に同一の作物を生産する地域。例:嬬恋のキャベツ、淡路島の玉ねぎ)の農家が多いだろうと思います。
産地や作目にもよりますが、ちゃんと食べていけている人もいれば、食べていけていない人がいるというのも現状です。
今のところ新規就農する際に自治体や各農協に勧められるのはここだろうと思います。
一番計算が立ちやすいし、支援も受けやすいから。
④小規模慣行農法
ハウスでホウレンソウの連作なんかであれば全然可能食っていけるでしょうけど、路地でとなった場合は、退職後等に趣味的な農業として営んでいる人が多いのではないだろうかと思います。
【今後の傾向】
ついに本題ですが、③は売り先(=JA)が決まってるわけなのでスケールメリットを如何に最大化するだけですし、今が安定した供給量なのであれば(そうでなければ問題やけど)これ以上増えるということも考えにくい。④はそもそも食っていこうという気があまりない。
となれば、今後としては、①、②が増えてくるはず。です。
しかしながら、①、②の主な供給先はJA以外の流通機構、もしくは個人との直接取引になるわけで、それが現状上手くいってないからこのタイプの農家が停滞しているのでしょう。
ゆえに、そのマッチングの部分をどうするか。が今後の課題になってくるでしょう。
っていう結局しょーもない結論になってしまった。
面白くなさすぎて泣ける。
これも次以降で補論をばしばし載っけていきたい。