「ちょこざいなっ!」

お酒を飲みながら日々の雑感をダラダラとつづるブログ

林業の問題点とこれから

最初に言い訳しておきますが、

林業は門外漢です。

事実に基づいて書いていきますが、

最新の議論と相容れない部分や

間違っているところもあると思います。

気づかれた方はご指摘いただければ幸いです。

 

 

本論に入っていきます。

林業が門外漢なのに言及する理由は、

鹿や猪の獣害と林業が密接に関係しているからです。

林業の問題点をざっくりあげると

・現金化するまでに時間がかかる

・安い外材

・急峻な地形

といったところでしょうか。

 

1つずつ説明していこうと思います。

 

●現金化するまでに時間がかかる

スギやヒノキは植樹してから

伐り頃を迎えるまで50〜60年程度かかります。

その間は間伐材等で凌がないといけないんですよね。

大変です。

 

●安い外材

日本は戦後復興にあたり

「拡大造林政策」という政策をとりました。

これは

「木材需要が大幅に伸びるから

天然林を伐採して材となるスギ・ヒノキを植えよう!」

というものです。

スギ・ヒノキを植えることに対し補助金を出しました。

(1本植える毎に◯円というような出し方だったと聞いている)

ただ、その間も木材に対する需要はあるので、

それに対応するため国産材が伐り頃を迎えるまで

海外から木材(外材)を輸入して対応しました。

外材は基本的に船で運ばれ港からあげるため、

港→製材所 というインフラが整備されました。

これが外材を安くする理由のひとつでもあります。

 

●急峻な地形

コスト面を圧迫する理由としてはこれが一番大きいと思います。

日本は山の斜面が急なんです。

(知ってるよって話ですが)

対して海外は平坦なんです。

だから伐採した木材を運ぶのが超楽なんですよね。

日本は大型機械を搬入するのに林道を整備する必要があります。

そこにまたコストがかかります。

 

結局は時間もお金もかかるし辞めとこう。

みたいな話になるわけですが、

せっかく補助金払って植えたし

スギ花粉飛びまくりだし、

伐り頃をむかえた木がもったいないし、

そもそも外材使用って環境問題的にどうよ。

って話もあいまって国産材利用を推進するわけです。

そして個人的にはここに農作物への獣害も加えてほしいわけです。

 

●「山が荒れて鳥獣害」の意味

先程も述べましたが、

拡大造林政策は天然林を伐採してスギ・ヒノキを植えてきました。

スギ・ヒノキは基本的に実をつけない植物です。

日本の一般的な天然林は

落葉広葉樹が跋扈しており、

動物たちはその恩恵で生きていくことができました。

 

そのバランスが崩れた今、

動物たちが『生きるための食』を求めて里におり

農地を荒らすわけです。

ちなみに平成24年度の被害額は約230億円。

それが現状です。

なので、農業経済学徒としては、

針葉樹を伐採して落葉樹へのシフトを促したいわけですが

それが上手く行きません。

問題点は2つあります。

 

●問題点その1『伐採のためのインフラ』

うえでもチラッと述べましたが、

日本の場合、伐採した後に搬出するための経路(=林道)が必要になります。

が、それを整備するのにもそこそこのお金がかかります。

そもそも今まで外材利用が当然の世の中だったので、

外材を効率的に使えるようなインフラが整備されています。

それを国産材メインに組み立て直すとなれば

なかなか骨の折れる作業になることだろうと思います。

 

●問題点その2『資産価値として換算されない"雑木"』

こちらの方がより重要性を帯びると思いますが、

山林を資産換算する場合、

・林道までの距離

・植えてる木の種類

・木の年齢

が影響してくるそうです。

ここで取り上げたいのは2つめの「木の種類」なのですが、

スギ・ヒノキ以外は"雑木"としてカウントされます。

会計処理上、スギ・ヒノキ以外は無用であるということです(これ言い過ぎかも)。

ゆえに、現在でもスギ・ヒノキを伐採しスギ・ヒノキを再度植樹する。

という(摩訶不思議な)循環が成り立っているわけです。

資産価値下げないようにね。

 

ここからは憶測ですが、

スギ・ヒノキが資産換算されたのは

建材(建築用の材料)としての有用性を見出されたからではないかと思います。

しかしながら山林をもっと有効的に活用していくためには

スギ・ヒノキ以外の資産価値を認めていくしかないと思っています。

例えばイチョウは生育速度が早く家具等の生産に向いています。

その他の樹種も使い様があると思います。

多少計算は複雑になりますが、

・実のなる樹種で鳥獣の被害を食い止めている

・実はつけないが多くの植物と有用な共生関係を築く

みたいなことが"資産"として換算されるようになれば違うだろうなーと思う。

同じ農水省でも、外局の林野庁と協調することは

万が一にも想像できないけど(めっちゃ嫌味なので内部の人頑張ってください)、

農村への影響も含めた資産価値が勘案されれば

もっとマシになるだろうなーと思う。

 

出自が社会科学なので金銭面を中心にしか考えられないけど、

今のところ一番有用な解決法は、

「会計制度の見直し」

というかなり穏便な(これもまた嫌味)方法だということで

多少愕然としているけれど、

農業界からどうすればプッシュしていけるか

という点も考えつつ関わっていきたいと思う。

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