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「ちょこざいなっ!」

お酒を飲みながら日々の雑感をダラダラとつづるブログ

玉ねぎ高騰の可能性

台風11号上陸に伴う北海道北見市の水害は

日本の食卓にかなりの影響を与えるかもしれません。

 

日本の食に欠かせない作物である玉ねぎは

春収穫の本州と秋収穫の北海道とのローテーションで供給されています。

北海道の収穫量は全流通量の半分強を占め、

秋季冬季の玉ねぎはほぼ北海道産のものでまかなわれています。

その北海道の中でも大生産地である北見市を、

まさに”収穫”のタイミングで台風が直撃しました。

 

被害の状況はわかりませんが

河川が氾濫し圃場が浸水したところもあるとニュースにはありました。

完全に水が引くまで1日。

土壌がしっかり乾燥するまで数日を要します。

となると発生しますよね。カビ。

出てきますよね。病気。

今日見たニュースでは乾燥させて加工ように回すとのことでした。

それでも、ぬかるんだ圃場から大量のたまねぎを回収し、

使えるもの使えないものを選別し、

泥を落として、並べて、乾燥させて…と膨大な手間がかかります。

おぉ…考えるだけで憂鬱…

あまり深刻な被害にならないことを祈ってますが

今春、大生産地の一つである佐賀・淡路がさび病で収量激減したこともあり

スーパーに出回るようなたまねぎの価格の高騰は避けられない情勢だと見ています。

農家さんも大変だけどたまねぎよく使う飲食店さんとかも辛いだろうなー。

 

 

ここまでが前置き。

似たようなニュースを見聞きするたびに、

食料生産の一極集中による弊害の大きさを実感します。

食べ物が溢れている社会では忘れられがちですが、

農業の第一義は『食料の安定供給』です。

農業政策もその基本原則を資するものでなくてはなりません。

ゆえに政府も『野菜生産出荷安定法』で”指定野菜”と”指定産地”を定め

生産・流通の安定を図っていますが

今回は産地を大きく固めてしまったことが裏目に出ています。

 

北見市のたまねぎの収穫量は年間約20.5万トン。

全国の収穫量が約107万トンなので約20%にあたります。

日本に出回るたまねぎの1/5は北見のたまねぎです。

産地を集中することで、

栽培指導、技術の蓄積、輸送、ブランド化…等は

かなり効率的に行うことができます。

が、その一方で自然災害が起こってしまうと

その利点が一気に欠点へと変わります。

食の場合、この”欠点”がかなり重大な問題になってしまいます。

一つの地域がその国に生産物の多数を占める。

ことは怖いことだと改めて示した事例だと思います。

 

今回の北見には補助金が出ると思いますが

失われた食料は返ってきません。

ここが難しいところでお金払ってもらっても食料は補填できないんですよね。

だからこそリスクは分散させておく必要があるわけです。

 

どの作物をどれくらいの割合で分散させれば

最も効果的であるのかということはわかりませんが、

様々な地域で各農家が少しずつたまねぎを確保することはできるはずです。

大生産地は策定しつつも、

緩やかな条件の中で指定作物を様々な農家が

万が一の時のために補填することは可能なはずです。

明確な試算はしてませんがたぶん数十億レベルで事足りるはず。

それで国家の食が補填されるなら安いものだと思います。

もちろんそれに付随する様々な障害を重々承知した上で言っていますが。

 

何を高いか安いかで判断するのは難しいですが

食料安全保障は国家の根幹に関わる部分であり

それを数十億で済ませられるなら安いものだと私は考えます。

(理由は様々ですが輸入は不確定ですし通貨の変動に左右されるからです)

これまで国家の安全保障はカロリーベースでしか論じられることはなかったのですが

これからは食の豊かさをベースにして語られてもいいのではないかと思います。

日本の様な輸入メインの国ではそれがストップするだけで食の多様性は激減します。

となればどれだけ日本で多様な作物が栽培されているかがキーになってきます。

なぜ日本は多様な作物を作れる状況にないのか。

とか

いかに多様な作物を栽培するか。

とか

次回に譲りたいと思います。

とりあえず、今は、この辺で。

一つだけ言えるのは、高騰する前にたまねぎ買ったほうがいいよ。

というのと、じゃがいもも高騰するかもね。ということです。

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