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「ちょこざいなっ!」

お酒を飲みながら日々の雑感をダラダラとつづるブログ

じゃがいも・にんじんが高騰:『台風が北海道に与えた影響』の余波

玉ねぎ高騰記事からはや1ヶ月以上ですが

その後さらに別の台風による別の地域の被害もあったので

9月21日に別で書いたものに微妙に加筆して載っけようと思います。

 

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Google検索で「北海道 台風」といれると

3番目に「北海道 台風 来ない」と出ます(出ました)。

「北海道 台風」で検索をかけると、

nanapi.com

という記事がトップに出てきます。

 

そんな道民にとって8月に襲った台風は

まさに青天の霹靂だったと思います。

まさか北海道に、まさか2個も、まさかここまで甚大な被害が出るとは

誰一人として思っていなかったでしょう。

この影響、偏に北海道のみのことであると片付けることができません。

 

 

 

●日本最大の食料供給地域

ご案内の通り北海道は日本最大の農業大国です。

私が学んだ農業経済の分野では北海道だけ文字通り桁が違うので、

平均値を求めるとき等は除外したりします。誤差が出るので。

余談でしたがそれくらい大きいところです。

 

カロリーベースの食料自給率という言葉を聞いたことがあると思います。

「日本は自給率40%だからあげないといけないんだよ」

と言ったりします。

40%は確かにまずいけど目標の数値ここでいいの?

とか思ったりしてしまうのですが大きく脱線するのでひとまず置きます。

 

カロリーベースの食料自給率とは、

日本人が1日に摂取しているカロリー2473kcalのうち

国産のもので賄うことができるカロリーの割合はどれだけであるか。

という数字です。

少し古い数字で恐縮ですが、平成20年は1012kcalで約41%です。

そのうち、北海道産のものが226kcalで全体への寄与率は約10%。

国内での生産に限れば約20%。

私たちの体の1/10は北海道でできていると言っても過言ではありません(過言です)。

それだけ日本の食は北海道に依存しているということです。

 

●全容が見えない被害状況

9月6日には農地約1万2300haが被害にあったという発表がありましたが

www.jacom.or.jp

作物への被害状況がいまだ不透明です。

16日になりキューピーが十勝の加工工場の冠水被害を受けて、

本年の加工品販売を取りやめるとの発表もありました。

▼北海道産とうもろこし・大豆を原料とした 農産加工品の販売休止のお知らせ

http://www.kewpie.co.jp/company/corp/newsrelease/2016/info_03.pdf

これから先、キューピーの様な事例はさらに増えていくことになりそうです。

 

●来年以降も影響を与える可能性が

個人的に大変気になっているのが玉ねぎと馬鈴薯(=ばれいしょ=じゃがいも)の被害です。

国内で生産されている玉ねぎ・じゃがいものうち

玉ねぎは54%、じゃがいもに至っては77%が北海道産です。

たまねぎに関しては拙ブログで一部言及しましたのでご高覧いただければと思います。

taku1907.hatenablog.com

じゃがいもに関しては全国の生産量の約1/4を占める十勝が

台風10号により大きな被害を受けました。

kachimai.jp

一昨日、ココ最近の北海道の日照時間のデータを見たのですが

前30日間で平年の5〜7割、前20日間・前60日間は平年並みでした。

(今日のデータで見るとココ最近の日照時間の長さで平均が一気に押し上げられていますが)

ということは30日前頃〜20日前頃までの10日間の日照時間が極端に少なかったはずです。

ちょっとめんどくさかったので比較してないのですが

この10日間で気温が下がってしまっていた場合、

その後の日照時間の増加もあいまって発芽してしまってる可能性も否めません。

そして圃場の表土が流出したということは次期作以降の収量に影響を与えかねません。

 

杞憂であればいいのですが市場関係者もそこまではきっと勘案するので

『いつもより少し大目に仕入れておこう』

となると思います。

そうすると需給バランスが需要側にふれるので値段が引き上げられます。

短期間で収まればいいのですが北海道作のじゃがいもの収量が

通年並みに戻るには少し時間がかかると見るほうが妥当だと考えます。

(ということは来春の「しんじゃが」の季節は市場が高値で引き取ってくれる可能性があるので本州の農家はチャンスだと思います)

米や小麦ほどではないにせよ、

様々なところで使われるたまねぎ・じゃがいもの高騰は

北海道だけではなく全国で少しずつ影響を感じることになるだろうと思います。

またそれ以外にも飼料用とうもろこしや水稲、生乳の被害も報告されているので、多方面で影響が出てくるのかもしれません。

 

●所感とまとめ

今回の出来事は「北海道偏重」が招いた結果です(まだ結果出てへんけど)。

結局ここにたどり着くのですが(たどり着きたいだけかもしれませんが)、

気候変動により自然災害のリスクが増しているように感じる中で、

命に直結する可能性が高い”食”に関するリスクマネジメントを

官民あげて真剣に取り組むべき時期にきたのかもしれないと思っています。

 

 

●資料

【北海道は我が国最大の食料供給地域】

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/nsi/seisakug/koushou/tppsiryou2.pdf

気象庁:日照時間】

気象庁|最新の気象データ

気象庁|過去の気象データ検索

 

●にんじんも高騰(10/1加筆)

ってかいた翌日にこんなニュースが出ました。

www.asahi.com

にんじんは国内シェア3割なので

じゃがいもや玉ねぎに比べたら影響少ないだろうと勝手に考えていましたが

まったくそんなことありませんでした。

玉ねぎは10月半ばには落ち着くそうです。

次気になるのは本州での日照不足。

水稲に影響が出なかったことは本当によかったと思いますが

秋作の野菜(今ぱっと出てこない)に影響がないか心配です。